第1章 モバイルアプリ
1.1 モバイルアプリとは
1.1.1 モバイルアプリの 特徴
モバイルデバイスにはPC上で動くデスクトップアプリとは、いくつかの点で異なる特徴を持ちます。基本動作にも影響するので、ざっと確認してみましょう。
モバイルアプリ | デスクトップアプリ | Webアプリ |
---|---|---|
デバイスにアプリをインストールして使う、 ネイティブアプリ である | デバイスにアプリをインストールして使う、 ネイティブアプリ である | ブラウザ上で動く |
• デバイス上の様々な機能にアクセスできる
◦ ファイル ◦ ローカルデータベース(SQLite) ◦ インターネット通信 |
• デバイス上の様々な機能にアクセスできる
◦ ファイル ◦ ローカルデータベース(SQLite) ◦ インターネット通信 | ・アクセス可能な範囲は限定的 |
• APIを通してデバイス機能にアクセスできる
• 共通して持っている機能が直接個人情報に結びつく ◦ GPS・WiFi・Bluetooth ◦ カメラ ◦ マイク ◦ 通信機能もある |
• 共通して持っている機能は限定的
◦ Webカメラの有無も製品による ◦ 個別に実装が必要な場合も有 | アクセス可能な範囲は限定的 |
•
解像度
がバラバラ
◦ HVGA(320x480)から4Kまで ◦ 縦横比も3:4、9:16、9:20など ◦ 縦持ちと横持ち |
• 解像度はたいてい同じ
◦ FHDかHD |
• 解像度がバラバラ
◦ ウィンドウサイズを変えられる |
•
言語
がバラバラ
◦ OSの設定で言語設定が可変 ▪ 「◯◯国版」のようにバージョンを分けることは(普通)しない |
• 基本的に言語は1つ
◦ 言語ごとにパッケージを分ける事が多い | ・ 言語 がバラバラ |
•
スペック
が低い
◦ RAM 128MBみたいな端末もありました ◦ 今はPCよりスペックの高い端末もある |
• ある程度のスペックがある
◦ サポート外OSを気にしなければ大体同じ | |
•
バッテリー
が少ない
◦ 基本的にバッテリーで動き、容量も少ない |
• バッテリーは基本的に気にしない
◦ 電源に繋いだまま使う |
1.2 モバイルアプリの仕様
上記の特徴から、モバイルアプリは以下のように動作します。
-
OSがアプリの動作を管理する
- 予め許可した パーミッション の範囲でしか動作できない
-
自動的に
リソースを解放
し、RAM(メモリ)を空ける
- OSが勝手に画面用データを消したり、プロセスごとKillしたりする
- バックグラウンド動作を制限 する
-
OSが柔軟な
レイアウトシステム
を持っている
- 画面サイズの変化に対して柔軟なレイアウト
- 言語・解像度などに応じた切り替えシステムも持っている
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Androidアプリ開発入門#2